通水検査、痛いっ!
次の検査は卵管通水検査だった。
子宮に食塩水を入れて、卵管の通りをチェックする検査である。
類似(というより上位互換)の卵管造影検査という検査だと造影剤を注入することで実際に卵管の通り具合を見ることができるようだが、私が通っていたクリニックでは通水検査しか行っていなかった。
パンフレットに「痛みを伴いますが」という記載があり、不安になってネットで体験談を検索した。
やはりどうも痛い検査らしい。
ちなみに検査という名前だが、実際は卵管の通りを良くする処置という意味合いも大きいらしく、この検査の実施後数ヶ月はゴールデン期間と呼ばれているらしい。
私は人一倍痛みに弱いという自覚がある。痛い検査は受けたくない。
しかしもう私は治療のベルトコンベアに乗ってしまっている。
怯みながら予約を入れ、怯えながら検査当日を迎えた。
産婦人科に行ったことのある女性にはおなじみの内診台に乗り、先生が簡単に状況を説明しながら食塩水を体内に入れていく。
看護師さんが都度「大丈夫ですかー?」と声をかけてくれる。
痛みについては正直もうあまり覚えていないが、多分重い生理痛のような痛みだったと思う。
頭の上の方からどんどん血の気が引いていくような感じがした。
検査は無事に終わり、内診台が下がる動きが停止する。
しかしすっかり貧血を起こしてしまった私は、立ち上がることができなかった。
ひどい顔色をしていたらしく、看護師さんが肩を支えてベッドのある部屋まで連れて行ってくれた。
看護師さんがとても優しかったことはしっかり覚えている。
しばらくベッドで休ませてもらい、先生から「水の通りはスムーズでした」と説明を受けて帰宅した。
帰宅した後もまだ頭がクラクラしていて、その日はそのままベッドに倒れ込んだ。
クラクラした頭で、「通りがスムーズであの痛みだったら、詰まりがあったらどうなってたんだ…」と考えてゾッとした。
が、痛みに耐えた甲斐あって、検査後しばらくはゴールデン期間が待っている。
しかしその後も結果は出ないまま、ゴールデン期間はあっという間に終わってしまった。
ちなみに、もう何年も当たり前のように続いていた排卵出血が、この通水検査を境にぴたっと起こらなくなったのだが、後日の診察で先生に聞いてみたところ「関係ないからたまたまでしょう」と言われてしまった。